なんで私が福井県に!?
講義:英語と生徒の距離を縮めるための授業デザイン・評価について
1. 学習指導要領の再整理
(1) 3観点の概略
厳密に言うと…(2) 3観点の課題
〔技能〕と〔思考・判断・表現〕の違い2. 〔知識・技能〕の習得を楽しく
(1) 〔知識〕はuseにフォーカス!
現在進行形を教える際に提示する「例文」を1つ考えよう
文法知識の三側面
(2) 〔技能〕はmeaningにフォーカス!
- 反復の先に「意味」が生まれる言語「練習」
①マイ・トーナメント
②クラス全員に聞きました
3. 〔思考・判断・表現〕の習得を深く
(1) 〔思考・判断・表現〕とは何か
- 国研の資料から〔思考・判断・表現〕の中身を読み解く
- しかし「モヤモヤ」が残る…
事例1(p.56)
- なぜ「詳しく」伝える必要があるのか?
事例2(p.66)
- 複数ある「適切さ」の観点はどれも等価値なのか?
(2) 〔思考・判断・表現〕とは「適切さ」である
(3) 〔思考・判断・表現〕に没入感を生み出す工夫のヒント
①TBLT(Task-based Language Teaching)の「タスク」の概念
タスクの条件(Ellis and Shintani, 2014)
- 意味のやり取り モデルの模倣や指定された言語形式の操作・活用ではなく、目的に応じたメッセージ内容(意味)の伝達や理解が要求される。
- ギャップ 課題達成のために埋めなければならない何らかの「ギャップ」(情報の欠落や差異、意見の相違、解決すべき問題状況など)が存在する。
- 現有リソースの自由な活用 用いたり注意を向けたりする形式を事前に指定されることなく、学習者はその時点で自らの持つ言語的・非言語的なリソース(resources)を自由に用いて活動に取り組む。
- 成果 言語形式の理解や表出が正しくできることを示す(display)のではない、課題の内容に関連した成果が設定されており、学習者はその達成を目指して活動する。
- ただし面白いタスクかどうかは別の話
②「適切さ」の規準は後出ししてはいけない
- 「目的」の設定を明確に
- なぜ「詳しく」説明する必要があるのか?
- 生徒が頑張る方向性を確認しておく
- 求められているのは感動的な話?笑える話?
- よくある活動「旅行パンフレットを作ろう」
- ALTの好みをリサーチするためにインタビューも必要になる
→「ALTに旅行プランをプレゼンして契約を勝ち取ろう!」
③「相手」に選んでもらうと燃える
- 読み手、聞き手が主観的に判断するフェーズを用意する
- 英語の質ではなく、中身で選ばれることが重要
- よくある活動「日記を書こう」
- 書き終わったら、回し読み
- 読み手は「それはかわいそう」「ふーん」「だから?」で判定
- クラスで一番かわいそうな人を選ぶ
→「ツイてなかった日の日記を書こう」
④活動の難易度を調整する
- 学習指導要領の「目標」は急勾配
- 目の前の生徒に合わせて調整をしよう
(4) 教科書の「言語活動」を再検討する
演習:授業をデザインしよう~目指す生徒像を描いて~
課題1
教科書の中の〔知識・技能〕か〔思考・判断・表現〕の活動を選び、今日の講義内容を活かしてより「楽しく」「深い」活動にブラッシュアップする
課題2
生徒の様子を思い浮かべながら、「れっすん・ぷらん」を作成する
参考
最新版のダウンロードはこちらから
(現在、旧バージョンの「れっすん・れしぴ」と混在しています。順次アップデートしていきますのでご了承ください。)