次のライティング問題について、Xさん、Yさんの答案を採点してください。
問題
次の4コマ漫画は、ある人物のツイてなかった1日の日記です。漫画の内容を英語で説明しなさい。(10点)
Xさん
I went Kyoto last year. I wanted to yatsuhashi. I didn’t have no money. I didn’t happy.
Yさん
I goed to Kyoto last year. I want yatsuhashi. But I wasn’t have money. I was sad.
Zさん
I went to Kyoto. I visited Kiyomizudera. There was an Omiyage-ya on the street. I wanted to buy Yatsuhashi.
1. ライティングの評価
(1) 学習指導要領
(2) 学習指導要領における「書くこと」の目標
ア | イ | ウ |
関心のある事柄について、簡単な語句や文を用いて正確に書くことができるようにする | 日常的な話題について、事実や自分の考え、気持ちなどを整理し、簡単な語句を用いてまとまりのある文章を書くことができるようにする。 | 社会的な話題に関して聞いたり読んだりしたことについて、考えたことや感じたこと、その理由などを、簡単な語句や文を用いて書くことができるようにする。 |
(3) 評価方法
①全体的評価(Holistic Scoring)
- 採点基準やルーブリックに従って評価
- 評定者トレーニングが必要
- 評定者間信頼性(inter-rater reliability)
- 評定者内信頼性(intra-rater reliability)
②分析的評価(Analytic Scoring)
- 内容、構成、文法、語彙などの下位項目に分けて評価
③特定要因の評価(Primary Trait Scoring)
- ある特定のタスクや特定の状況において、ある特定の要素がどの程度うまくかけているかで評価する方法
- 流暢性、正確性、統語的複雑性、語彙多様性、語彙洗練性、結束性など
2. ライティングの指導
(4) 「書くこと」の指導理論
- 「制限作文アプローチ」(1960年代〜)
- 特定の文型や表現を使ってセンテンスを書かせる手法
- 〔知識・技能〕の指導にはぴったり?
- 「対照レトリックアプローチ」(1970年代〜)
- 「英語らしい」直線的な論理構造を持つエッセイを書くための指導
- 5パラグラフ構成
- 検定教科書のプロジェクト系ページに多い
- ただし、〔思考・判断・表現〕と言えるかは微妙
- 「プロセスアプローチ」(1980年代〜)
- 書く過程を重視した指導
- 書くことは、思考を深めるツールという考え
- 〔主体的に学習に取り組む態度〕の評価材料にはよい?
- 「ポスト・プロセスアプローチ」(1990年代〜)
- 「ジャンルアプローチ」
- 「書くことを取り巻く社会的要因」を補う
- テクストの形態、類型だけでなく、テクストの書き手と読み手の関係性、書く目的、書く状況などを含む概念
- やっと〔思考・判断・表現〕的な言語活動に
- ただし「書くためのインプット」は不足傾向
(5) 教材の現状と課題
〔知識・技能〕としてのライティング
- 答えがない英作文(自己表現)ばかり書かせている
- ゆるやかな模範解答が示せる英作文に取り組もう
例1)リテリング
例2)描写
例3)要約
〔思考・判断・表現〕としてのライティング
①検定教科書のライティング・セクション
- そのような視点で教科書のプロジェクト系ページを眺めてみる
- 教師が不足している部分を補う必要がある教科書も
②教科書アレンジ例
- どうしたら〔思考・判断・表現〕的な活動にアップデートできるか
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